花粉はもともと無害ですが、毎年繰り返して吸っていると体に、花粉に対抗するものが出来ます。人によりできない人、出来やすい人がいます。この対抗する物質を「抗体」と云い、花粉と反応して花粉症になります。
花粉症の人が、花粉を吸入したからといって直ぐにくしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの症状が起きるわけではありません。
花粉症で悩んでいる人でも花粉の飛散の少ない年では、症状が発現しない事もあります。
症状の発現は、コップに水を徐々に注いで一定量超えると溢れるのに似ております。花粉症の程度によりますが、花粉の摂取がある量を超えた時から症状が始まります。
花粉症をコップに例えてみましょう。
コップには穴が開いていると考えます。
その穴から水(花粉)は洩れ出ており、入る水がなくなれば水は出るだけなので、花粉の季節が終わると症状が落ち着きます。
「穴の位置」は一定しておらず、抗体の量や鼻の過敏度により変化しているようです。すなわち、花粉に対する抗体が多く過敏度が高いと反応が強くなり、その時のコップの穴の位置は上の方に開いていて、水が少し注がれただけで溢れてしまうという言う訳です。
きっと、花粉症の人はそうでない人に比べると、「穴の位置」が高くなっており、また生まれつきコップそのものも小さいのかもしれません。
まずはコップの中にあまり水を取り入れないことです。⇒マスクなどで予防
次に、一次的に穴を拡げ水を出易くし、水を溢れ難くします。⇒抗アレルギー薬・鼻噴霧用ステロイドなどの局所薬
また、効果の持続を望むなら、コップに負担のかからない程度に穴を拡げる事が出来ます⇒レーザーによる鼻粘膜焼灼術
しかし、局所的にコップの穴を拡げても、いづれ元に戻ってしまいます。
根治を期待するなら、ゆっくり時間をかけて、穴の位置を下げる方法も有ります。⇒免疫療法(皮下注射・舌下免疫療法*)
2014年10月より、スギの舌下免疫療法が保険適応となっております。
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