「おたふく風邪」のことで正式名は流行性耳下腺炎です。
原因は、ムンプスウイルスによる飛沫・接触感染で2週間から3週間の潜伏期を経て発症します。
発生しやすい年齢は5歳から9歳です。成人がかかることもあり、その場合、症状は重くなります。1度かかると終生免疫を獲得しますので、まず繰り返すことはありません。もし、何度も耳下腺が腫れる場合は反復性耳下腺炎という病気が考えられます。症状は、耳下部の圧痛を伴った腫れで、8割くらいの人に発熱があります。腫れは片側から始まり両側に生じることが多いようです。
また、唾液腺以外にも、髄液・睾丸・すい臓・内耳などにも感染を起こすことがあります。
ウイルスの内耳感染によって生じる難治性の高度難聴のことです。ムンプス患者200人から400人に1人の割合で発症し、年間で推定650人くらいが罹患します。
難聴は、ムンプスの発症後、3日から7日ごろに突然、生じることが多いようです。ほとんどは片耳ですが、両耳の場合もあり、そのときは日常生活に支障をきたします。
ムンプス難聴は治療法がないため、ワクチン接種で予防するしかありません。
「おたふく風邪は時間が経てば治ってしまい、ワクチンは任意接種なので、ムンプスワクチンを受けなくてもよい」と思っている人もいるかもしれませんが、ときにムンプスは重篤になります。髄膜炎ばかりでなく、ムンプス難聴などを合併することもあります。
「ワクチンで防げる病気はワクチンで防ぐ」と言われており、ムンプス難聴もワクチンで予防できる後天性の高度難聴です。それにもかかわらず、ワクチン接種率が3割程度というのは、やはり気になります。
ムンプス難聴の発症を少しでも減らすためにも、是非ムンプスワクチンの接種を受けておいてほしいと思います。
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